東京で『交通事故』に強い弁護士

交通事故紛争処理センター

  • 文責:所長 弁護士 石井浩一
  • 最終更新日:2024年12月2日

1 交通事故紛争処理センターとは

交通事故紛争処理センターとは、自動車事故に伴う損害賠償に関する争いを解決するための機関で、裁判所以外での紛争解決機関(ADR)の一つです。

センターの嘱託の弁護士が、被害者と加害者の保険会社や共済組合との間に入って、中立・公正な立場で、法律相談、和解あっ旋、審査を行います。

交通事故においては、通常、被害者と加害者側の保険会社の方で示談交渉がなされます。

保険会社から賠償金額の提案があり、それに対して被害者が交渉をかけるというのが通常です。

もっとも、弁護士を介入させていない被害者に対して加害者側の保険会社が交通事故において十分な賠償金額の提案をするということは実際のところ多くありません。

そこで、被害者の側が適切な賠償を得るために使うことができるのが、この交通事故紛争処理センターになります。

交通事故紛争処理センターは、弁護士を依頼していない場合でも利用することはできますが、弁護士を依頼している場合には弁護士を通じて資料を収集してもらい、請求の根拠を説得的に示す主張書面や証拠と合わせて提出してもらうという形でも利用ができるものになります。

2 交通事故紛争処理センターにおける解決の流れ

まず、被害者(または被害者の弁護士)が、交通事故紛争処理センターに相談・和解あっ旋の申込みをして、利用申込書など必要な資料を提出します。

センターの利用申込先は、申立人の住所地または事故地に対応した全国各地の本部、支部、相談室となります。

指定された相談・和解あっ旋日に、被害者は、事故態様、治療の状況、請求したい損害額等について、嘱託の弁護士に説明します。

加害者の保険会社は、被害者の請求に対して保険会社の回答を示します。

嘱託の弁護士は、被害者の請求と保険会社の回答を踏まえて、和解あっ旋案を提示します。

被害者または加害者が和解あっ旋案に同意せず、上部機関である審査会による審査を希望する場合は、審査手続きへ進んで審査会が裁定します。

被害者が審査会の裁定に同意する場合、示談が成立します。

被害者が審査会の裁定に同意しない場合、交通事故紛争処理センターでの手続きは終了し、訴訟等によって裁判所の判断に委ねることになります。

参考リンク:交通事故紛争処理センター・お申し込みから手続きの終了まで

3 交通事故紛争処理センターのメリット

  • ・無料で利用することができる。
  • ・解決までの期間は、裁判よりも短い。
  • ・中立・公正な第三者に、損害額を判断してもらうことができる。
  • ・損害額の算定は、弁護士基準が用いられるため、通常、保険会社基準より高くなる。
  • ・被害者は、交通事故紛争処理センターの和解あっ旋案や裁定を拒否することができる。
  • ・保険会社は、裁定に従わなければならない。

4 交通事故紛争処理センターのデメリット

  • ・遅延損害金が請求できない等、損害賠償額が裁判より少なくなる可能性がある。
  • ・自転車と歩行者の事故、自転車と自転車の事故による損害賠償には対応していない。
  • ・交通事故紛争処理センターに和解あっ旋を申し込んでも、時効中断の効力はない。

5 適切な紛争解決手段の選択

交通事故紛争処理センターによる手続きは、示談交渉や裁判手続きと比較したとき、メリットもデメリットもあります。

そこで、何が争われているのか、被害者の言い分を裏付ける証拠があるのか等、それぞれの事情に応じて、より適切な紛争解決手段を選択する必要があります。

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